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annachoi

「それでさ………」隆行が言いにくそうに一度

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「それでさ………」隆行が言いにくそうに一度

「それでさ………」隆行が言いにくそうに一度言葉を切り、再び紡ぎだす。「それに………それに隼人って…」隆行が言葉を続ける。(なるほど、隼人の事で自分を攻めていて黙っていたのか。のか。でも、口に出すって事は、前を向き始めているな。)Gも耳を傾け続ける。「…隼人って…………いつも……自由で…馬鹿で…適当で…嘘つきで…ワガママだけど………でも、でもさ、いざって時は一番頼りになるし、詐欺師並に人の機微捕らえるし、ハンパじゃなく情に厚いし、どんな難局でも打破するやん!」(ようやく隆行の口調が明るくなってきた。)「………そうだな。」Gが返すと、隆行が話す。「だから、あのゴキブリみたいな奴があのくらいで、くたばる訳ねぇ!」Gはその言葉を聞いてニヤリ。「………だから、去り際に助けるって言ったんじゃなかったのか?」「うっ…。厳しいとこ突いてくるなぁ。」言っている事は苦しそうだが、隆行の声は、もう明るくなってる。「それが難しいんだわ。相手は信長だぜ?あの織田信長。」「………相手は織田信長だったのか?」(織田信長なら俺でも知ってる。)「そうだ。この馬に乗ってた奴が信長だ。今はまだ大名でも無いけど、すぐにドデカくなるぜ。」「………そうだったのか。」「だから、その前に助けるしか無いけど、今の俺らじゃ、言葉すら通じねぇし!事の後だから、警戒も強いだろうし、他の意味でも今警戒が強いハズなんだわ。」隆行の脳裏には竹千代の名が過ぎっていた。「………他の意味でか。」「あぁ。今、織田家は余所の人質掠め取って、無理強いした戦に負けたとこだからな。」「………なるほど。」Gは内心、隆行の歴史知識に舌を巻いていた。
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