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annachoi

表情は申し訳ないような気まずいような、そんな感じ

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表情は申し訳ないような気まずいような、そんな感じ

"  表情は申し訳ないような気まずいような、そんな感じに。
実際、まさかこんな風に気を持たせることになるとは思ってもいなかったので、今の心情とそれほど差異はない。
話を終えた会長は、再び俺に問 基金投資 掛ける。
「君は、本当に……ルディではないのか」
俺は、そのままの表情で頷いた。
「御期待に沿えず……スミマセン」
「では、この出身地は?何故嘘を」
「や、嘘ではないんですよ」
「まさか、君もあの時オールベイトに?」
「いえ。ルディとも、会ったことないと思います」
「なら……」
「話します。話しますから、ちょっと落ち着いて」
そもそも、念のため、今ギルドがないとバレた時のことは前から考えてあった。
今回のを加えるとちょっと厳しいイイワケにはなるが、まあ使えると判断。
「俺を拾ったのは、まあ変り者のギルド員で。
拾われて1年くらいですかね。突然、大陸周遊の旅に出るとか言いだして」
ちなみに、「向こう」で本当に俺を拾ったヒトもやはり変り者だったりする。
嘘には多少真実が交ざってた方が、断然話しやすい。
……あのヒトは、目的もなく何処かへ出かけるようなヒトではないが。
「で、お前どうする?とか言われて、つい頷いちゃいまして」
こんな「しょうもない」話で会長の期待を裏切ることに、若干の罪悪感。
申し訳ないが、諦めてもらうしかない。
「それからずっと、根無し草の旅暮らし。面霜 俺がギルドに居たのは、3歳頃の1年だけなんです」
そんな俺のイイワケは、油断したその「義理の親」が魔物に殺られて、暇になったし学校にでも通おうかと申し込んだら出身地欄があり、悩んだ挙げ句説明するのも面倒だしと「黒豹」の名を挙げた―――と、そこまで語って終わりを告げた。
ハルとエートが、揃って深く息を吐く。
「カレナ、お前……」
「俺たちが問い詰めた時も、面倒で説明省きましたね?」
「だってギルドがなくなったなんて知らなかったし。おっさんもずっとあそこのギルド員のつもりだったし、嘘じゃないだろ?」
想定では、このイイワケは「4、5年前から旅に出てた」という形で使おうと思っていた。
その間にギルドを閉めたことにすればいいと計算してたためハルとエートに問われた時ああ言ったのだが、今回のコレに合わせるとこの時間系列にするしかない。
「こんなことなら、出身地ナシにしとけば良かったですね。本当、申し訳ない」
申し込み時はこの偽装で充分だと思ったのだが、甘かったということか。"
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