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annachoi

" ヨミはそれに、「ない」と答えた。 ないどころか、"

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" ヨミはそれに、「ない」と答えた。 ないどころか、"

"  ヨミはそれに、「ない」と答えた。
ないどころか、確実にホームルームで話し合う話題だろう、これ。
申し合わせたように、クラスに呆れたため息が響き渡った。
無責任にもさっさと去ったヨミ について ついてはそれで片付け、もう誰も何も言わない。
どうせ言っても無駄―――…この半年で、クラス全員がそれを悟っていた。
「実行委員、ねぇ」
「何するんだろうな」
「そもそも、「実技披露会」の中身すらわかりませんよ」
一斉にがやがやと話しだした生徒たちの声は、1つ1つは意味ある「言葉」のはずなのに、集まるとただのノイズと化す。
俺たちもそのノイズに便乗するように、そんな会話を交わした。
このクラスにはよくある「こういう場合」にノイズを引き裂く役は、大体決まっている。
「ちなみに一応聞いておくけど、いまいち中身のわからない今の時点で立候補は居る?」
呼び掛けは、斜め前から教室全体に。 植髮 多久
一瞬で静まった室内で、「まあそうよね」と、声の主――ツァイは言った。
「じゃあ仕方ないから、昼休みにどうにか決めない?合意できない人は代替案を出して」
またも、返事は沈黙。
この場合、沈黙は合意と同義だ。
昼休みに委員選出が決定したところで、1人男子生徒が口を開く。
「何人決めるんだ?言ってなかったが」
「そうね……じゃあ、それは話し合いの前に私が他の先生に聞いてみるわ」
「ん…。わかった。頼む」
すんなりツァイが「他の先生」と言うところに誰も何も言わないのが泣けてくる。
今の男子生徒、ルークはツァイの次くらいに「委員長資質」で、ヨミが作るノイズを裂くのは大体この2人か、もしくはハルだ。
だがもしその3人が居なくても、やはり誰かが口を開く。
担任がアレだから俺たちがやらなければ、と言う意識を、ほぼ全員が持っているためだ。
いいクラスだよなぁと、思う。
もしヨミがこれを狙ってやってるなら、かなり優秀な教師と言えよう。
9割り方「素」だとは思うが、1割くらいは狙ってる可能性もある。
具体的な方針が決まれば、この時点での話は終わりだ。
ただでさえ、昼休み以外の休み時間はそれほど長くない。
次の授業の準備や雑談で、すぐに休み時間は終了した。
各教科、休み明けの初授業は宿題関連とほぼ決まっているようで、次の授業でもヨミと同じく宿題の発表を促された。
ハルの苦手な、魔法陣解読学だ。"
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