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annachoi

すると二人は同時に声をあげた。 「スゲー!!

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すると二人は同時に声をあげた。 「スゲー!!

すると二人は同時に声をあげた。
「スゲー!!かっちょイイ~!!」
「そ、そうですか?ありがとうございます。どうぞ、食べてください。」
「いただきます…」
二人はソロソロと割りばしを手 日本不動產 取ると、躊躇してから唐揚げに箸をのばした。
「んっ!!」
「めぇ~ッ!!」
お世辞も入っているだろうが、二人とも嬉しそうだ。私も嬉しくなる。
「はぁ~!!なんでこんなにウマイの??」
「俺たち今まで損してたかも。」
「運動会の時とか家族旅行とかで、食べませんでした?」
私の質問に健太郎さんは唐揚げを頬張りながら答える。
「ん。おえはひひへふほはひはほ。」
「…へ?」
「児童養護施設で育ったんだ、俺たち。」
隆也さんがフォローしてくれる。
「こういう弁当とは無縁だった。憧れたな、手作りの王道。」
「親が来ない連中は職員室で先生たちとほか弁だったもんな。」
「うん。好きなものが食べられて、それはそれで良かったけど。」
「そうなんですか…何て言うか…」
「『へぇ~』でいい。俺たちは別に何とも思ってないし。」
「そ!最初から親がいないからなんの感情もないからね。ただ食い意地が張ってたから。」
思いがけず話題が重くなってしまったとき、隆也さんが隣のテーブルからじっと見つめる子供の視線に気付いた。おかずの重箱をヒョイと持ちあげる。
「食うか?」
隆也さんが物凄く魅力的な笑顔を見せている!!私は彼を二度見して、さらに覗きこんだ。
隣の男の子がコクリと頷くと、母親が割って入る。
「やだマサヒロ!!ご迷惑よ!!」
「すいません勝手に。良かったら…」
「すいませんお母さん、コイツ超子供好きで。オレたち怪しい者じゃないですから!この通りバンバン食ってるし。」
隆也さんと健太郎さんの笑顔に子供の母親は顔を赤くする。Wイケメンの笑顔じゃ無理もない。彼女は旦那をチラッと見て許可を取る。
「ありがとうございます。いただきます。」
と、旦那が言ったので母親は取っておきの笑顔を見せた。
「あ、いえ。よろしいんですか~?スイマセ~ン。じゃあマサヒロ、一つ頂きなさい。ホラ、なんて言うの?」
「ありがとー」
子供が海老フライをつまみ上げる。
「どういたしまして。ウマイぞ。このお姉ちゃんが作ったんだ。」
「おいしー」
「ふふん、良かった~。唐揚げも食べるか?」
満足気に子供の頭を撫でる隆也さんを呆然と見つめる私。
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